長野といえば、りんごの産地として知られています。秋の訪れと共に、直売所に足を運ぶと、りんごたちがずらりと並びます。

その多くのりんごたちは、皮の色や味わいが異なるさまざまな品種です。一つ一つが個性的で、その中には特に印象的なものもあります。

ある日、直売所に行ったとき、私の目に留まったのは、真っ赤な皮を持つ「秋映」と、可愛らしい色合いの「シナノドルチェ」でした。

秋映はしゃきっとした食感に、さっぱりとした甘酸っぱさが特徴です。一方、シナノドルチェはちょっとリッチで、甘酸っぱさがしっかりと感じられます。名前に「ドルチェ」がついているだけあって、おそらくとても甘いのだろうと、勝手に想像しました。

しかし、実はりんごは鮮度が命であり、一つ一つの品種がその特有の魅力を引き立てます。そして、うっかり日にちが経ってしまったりんごたちは、ジャムにしてケーキに焼かれることが多いようです。

私は売っているジャムは甘すぎて苦手で、ごろっと果物が入ったコンポートのようなジャムを作りたいと考えています。自分で作る理由は、ジャムに対する個人の好みが反映されることです。素材の新鮮さや風味を大切にし、自分の理想に合ったジャムを作り上げたいと思うのです。

長野のりんごは、その個性的な魅力を引き立て、秋の味覚として私たちに楽しみを提供してくれます。りんごを通じて、季節の美味しさと個人の味覚を探求することは、食と料理の魅力を深める絶好の機会です。私は、自家製のジャム作りに取り組むことで、その魅力を再発見し、秋の味わいに浸ることを楽しみにしています。